『金剛寺さんは面倒臭い』とよ田みのる / 小学館
↑「このマンガがすごい!2019」オトコ編第2位!
とよ田みのる氏といえばストレートすぎるラブコメ・『ラブロマ』が有名ですが、
『金剛寺さんは面倒臭い』もジャンルはラブコメです。
2位獲得はすごいですね。
作品内の主人公たちはいたってマジメに恋愛しているのですが、キャラが濃すぎるのでコメディになってしまうのです。
ノリは月刊アフタヌーンっぽいですが、掲載誌はゲッサンなんです。
確かにゲッサンもいい意味で変なマンガが多いですよね。
『ラブロマ』ではひたすらストレートなラブコメでしたが、
『金剛寺さんは面倒臭い』はちょっと異なります。
根底にあるのはストレートなのですが、演出が変化球すぎて、表面上は奇妙な読み味のラブコメになっています。
著者の独創性があふれ返っています。
筆がノッているのが分かります。
著者もノリノリで楽しく描いているのが伝わってきます。
ラブコメを描くにあたって、これは武器だと思います。
ラブコメが流行っている国というのは、平和な証拠だと思います。
映画「カリオストロの城」でルパンたちがクラリスとまだ出会う前に、車がパンクして修理しているシーンがあります。
ジャンケンに負けた次元はタイヤ交換に勤しんでいる一方で、ルパンは車の上に寝そべって陽気な景色を楽しみながら「平和だねぇ~」とつぶやきます。
まさにそんなのほほんとした気分になるマンガです。
樺山くんの設定も特殊ですが、それが気にならないくらいに金剛寺さんのキャラが立っています。
これは金剛寺さんのひたすら論理的な話しぶりとツンデレ具合を楽しむマンガです。
ただ、彼女の面倒臭さにつり合う人物といえば、樺山くんのような素直で優しい少年しか成立しないでしょう。いいカップルですね。
第3話の最後
「読者諸氏にだけこっそりと伝えるが、この物語は必ずハッピーエンドを迎えるッ!
必ずだッ!」
とナレーションで宣言してしまいます。前代未聞です。
爆笑(^o^)
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