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【マンガ】『僕だけがいない街』(全9巻)―行動する者だけが誰かを救える

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紙の本も読みなよ / A-key-Hit

『僕だけがいない町』三部けい / 角川書店

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 10巻以下で完結していて、しかも誰が読んでも面白いマンガは?

と聞かれたら、その候補にはまず間違いなくこのマンガが入ってくるでしょう。

2巻までまずは読んでみて下さい。

確実に3巻以降を買ってしまうはずです。

確実ッ!そう、コーラを飲んだらゲップが出るっていうくらい確実じゃッ!

ジョセフ・ジョースターならそう言うでしょう。

それくらい続きが気になります。

 

主人公・藤沼悟(サトル)には特殊能力がありました。

「再上映」(リバイバル)と自分で呼んでいるその能力は、ある瞬間に突然過去にタイムリープするというもの。年単位ではなく、数秒、数分だけ時間が巻き戻ります。

リバイバルが起こるタイミングは、悟の目の前で本人がショックを受けるような事故や事件が発生したときです。(目の前で子供が交通事故にあう等)

その原因を排除して現実をリセットできるまで何度もやり直せます。

ただ、自分ではその根本原因が何なのか分からないので、排除できるまでやり直しは強制的に続けさせられて時間が進みません。

 

ある日、彼がアパートに帰宅すると母が刃物で刺されて殺されていました。

部屋の窓から外を見たとき、犯人が逃亡する姿が見えました。

とっさに追いかけるも逃がしてしまい、警察は悟が刺して逃亡していると判断します。

今捕まったら、本当に犯人を逃してしまう。

こんな時こそリバイバルだろ!来いよ!今、来い!(能力発動は自分でコントロールできない)と願う悟。

そこに特大のリバイバルがやってきます。

今までは数分だったのに、18年前の過去に飛ばされるのです。

彼は小学生からやり直すことになったのです。

 

そこまで飛ばされるということは、母が殺害された根本原因は相当根深い理由があったのだとここで読者にも分かります。

犯人は初犯ではなく、はるか昔から犯行を重ねている連続殺人犯だったのです。

 

悟が小学生時代に、同級生二人が誘拐殺人にあうという事件が起こっていました。

当時コミュニケーションが苦手だった悟も、27歳の記憶と思考力を保持したまま小学生に戻ったため、今度こそクラスメートの命を救うことを決心します。

それが犯人を捕まえ、母が殺害されたことをリセットできる手段にもなります。

(ある意味では『名探偵コナン』状態ですが、悟にはキック力増強シューズも蝶ネクタイ型変声機も時計型麻酔銃もソーラーパワーで動くスケボーもありません。)

 

知識はあっても非力な小学生。

しかし彼はもう二度と後悔しないために、積極的な行動力を発揮して問題を少しずつクリアしていきます。(誘拐犯として当時冤罪で捕まったユウキさんを救い、殺されるはずだった雛月加代をかくまって、誘拐犯の凶行と母の虐待から守ります。)

最初は悟や周囲に心を閉ざしていた加代が、「バカなの?」(口癖)と言った時、誰もがウルっときたことでしょう。

こんなに言われて嬉しい「バカなの?」は他にありません。

虐待の苦しい呪縛から解放されて、新しい人生が始まった感謝の言葉なのですから。

 

もろもろの問題が解決する前、悟は一番の親友ケンヤに対して宣言します。

自分は「正義の味方」になりたいのだと。

「ごっこ」ではなく真剣なものとして。

ケンヤは悟の今までの態度や行動をふりかえって納得し、悟を尊敬し、彼をサポートしていくことを決心します。

 

『夜明けのブギーポップ』(上遠野浩平)での霧間凪を思い出しました。

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 霧間凪も「正義の味方」を体現する女子高生です。

どんな危険があろうとも、世界の裏で悪事を画策している者がいれば排除するため、日夜活動しています。

 誰かに認められるためでもなく、褒められるためでもなく、自身の理想像に近づくために誰かを救います。

学校にはあまり出席しないため不良少女という扱いで、仲間もいない孤高の存在。

 彼女の意志の強さ、知性、運動能力はまさにヒーローです。

 

彼女や悟をただのメサイアコンプレックスだと冷笑する者は、何も行動に移せない口だけの傍観者に過ぎません。

 そんな奴らは結局誰も救えません。

行動する者だけが、世界を、誰かを救えるのです。

 

加代は殺されずに済んだのですが、犯人の正体はまだ謎のまま。

シリーズ後半は、悟と犯人の知恵比べ。

 最後まで気が抜けない、サスペンスミステリーです。

この正月休みに一気読みするにはうってつけの作品だと思います。

 

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