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【マンガ】『さよならミニスカート』2巻―可愛さで奪い、奪われるのか

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紙の本も読みなよ / A-key-Hit

『さよならミニスカート』牧野あおい / 集英社

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⇧2019年3月25日発売。

 

<日和らない作家>

1巻もハードでしたが、2巻もハードです。

著者の攻めた姿勢はまったく崩れません。

小学校~中学校のメインターゲットの読者にもなんとか付いて来れるギリギリのラインまで攻めています。

小学生に理解できるのかという懸念は無意味なことに気付きました。

現役で学校生活に苦しんでいる人たちの応援歌にもなっているからです。

 

大人でも簡単に答えを出すことが難しいテーマ・問題に迫っているのは、本当にすごいことです。(学校内のイジメ、セクハラ+ジェンダー論争)

デリケートなテーマを、エンターテイメントとして成立させるバランス感覚も素晴らしい。

 絵の上手さもズバ抜けていることが恐ろしい。

各メディアで話題に上がって当然の面白さです。

 

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 <あらすじ>

主人公・神山仁那は中学時代に5人組アイドルのセンターとして有名でした。

ある日ファンイベントの握手会にて、刃物を持った変質者に腕を切り付けられ怪我を負います。

ショックと恐怖からアイドル活動を辞め、普通の高校に通うことにしました。

 

その事件以来、男性が怖いというトラウマに加えて、自身の女性性を嫌悪するようにもなりました。

そのため、周りの同級生の女子は全員スカートの制服を着ているけれど、一人だけ男子と同じスラックスの制服を着用して高校に通うスタイルを貫きます。

 

柔道部のイケメン・堀内光は、妹が仁那のファンであったことから、仁那の正体(元アイドル)に気付きます。

徐々に仲良くなっていく二人でしたが、それが気に食わない人もいました。

未玖というクラスメートの女の子です。

彼女は光のことが好きで以前からアプローチをかけていましたが、光が仁那の方を気にかけるので仁那を敵視するようになります。

 

未玖は仁那の正体を知る数少ない人間の一人ですが、仁那の評価を下げるために教室にアイドル時代の水着のポスターを貼って、

「まともな神経があれば、多くの人に見られるのだからこんな格好になれるわけがない」という論調をクラスに広げようとしたりします。

仁那はそういった未玖の工作に傷ついていきます。

 

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<可愛さは売り物?>

未玖は自分の容姿に自信と誇りを持っていて、チカンされることもステータスだし、自身の価値を確認できる評価の一つだと考えています。

盗撮されたり、見知らぬ男性に告白されたこともあり、それもまた自分の女としての価値が高いがゆえのことだと思っています。

教室ではブリっ子キャラを振り撒き、女子に好かれるよりも男子に好かれる方を優先しています。

女子の友達がいないわけではありませんが、彼女の繰り出す「男子目線の主義主張」を煙たがり、裏切り者扱いする女子たちもいます。

 

2巻のラストでは、

ハロウィンの仮装大会出場が事実上のミスコンと化してしまっていることから、

教室の意見が男子と女子で真っ二つに分かれてしまいます。

「女子の容姿を評価して遊ばないで」という怒る女子もいましたが、未玖が出場することで結局落ち着くことになりました。

 

 仁那は未玖が無理をしていることに気付き、

「あなたは何もしなくても可愛い。そんな風に可愛い」を使って生きるのは苦しい」はずだからやめるように訴えます。

 

逆に未玖は 仁那に問い返します。

アイドル時代に「女の子の可愛さ」を何万人にも向けて売ってきた気持ちがどうだったのかを。

 未玖は自分の可愛さを使って、世界で「奪う側」に立っているだけだと主張します。

 仁那は「あなたは奪われてばかりだ」と訴えます。

 

自分が奪う側なのか奪われる側なのかという視点は、本人の考え方次第な部分が大きいと思います。

例えば食べるものが無くて困っている人に、食べ物を買ってあげたとしたら、物質的や金銭的には奪われたように見えるかもしれませんが、感謝という返礼はより大きな幸福感をもたらしてくれるかもしれません。

それが無くても自分の行動に深い満足感を得ることもあるでしょう。

困っている人を助けてあげられた自分が誇らしく思ったり、そういう立場にいられたことを神に感謝するかもしれません。

まあ「奪うか奪われるか」という発想がそもそも貧しい精神を生んでしまうわけで、

お互いが「与えて与えられた」と考えられる関係性が理想的ですが・・。

 

別に「女の子」に限らず、「可愛さ」だけに限らず、

自分の持つ特技や優位性を武器や売り物にしていくことは、

この世界で生きていくためには誰もがやっていることです。

未玖の苦しみの原因は「可愛さ」を売り物にしていることではなく、心の底では自分で自分の生き方や方法論に納得できていないからでしょう。

 

 この先も楽しみなマンガです。

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