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【小説・SF】『竜のグリオールに絵を描いた男』―ファンタジー×リーガルサスペンスという斬新さ!

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紙の本も読みなよ / A-key-Hit

 『竜のグリオールに絵を描いた男』ルーシャス・シェパード / 訳:内田昌之 / 竹書房

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 ⇧2018年8月発売。

 SFというかファンタジーです。

表紙の絵がめちゃくちゃカッコイイですね。

 

<竜にまつわる話>

竜が登場する物語はたくさんあります。

ほとんどが竜自身が主人公なのではなく、人間の主人公が竜と関わる話です。

 

個人的な竜のイメージは、強大な力を持っていて、魔力も秘めている感じです。

人間に甘くはないけれど、誠意と敬意をもって接すれば悪意を向けられることは無いことがほとんどで、そもそもちっぽけな人間をあまり相手にしないというイメージもあります。

翼が生えているものもいれば生えていないものもいますが、空を飛び、全身がウロコに覆われていて、長い牙と爪をもっているのは共通点ですね。

体の大きさは物語によって様々ですが、大体人間の5~20倍(10~40m)くらいではないでしょうか?

(完全にドラゴンボールの神龍やドラクエのイメージに引っ張られています。)

 

この物語に登場する竜のグリオールは、

体長が6000フィート(約1830m)、高さが750フィート(約230m)あります。

デカすぎて、全体を視界に入れることが出来ません。

こうなると一つの地形といった方がいいですね。

人間の数倍の大きさならまだ可愛らしさも感じますが、ここまで大きいともはや恐怖しか感じません。

 (※この小説を読んで、人間が他の生き物に可愛さを感じられる大きさの限界は、「自分の視界に収まるものまでである」という仮説を思いつきました。小ささに限界はないでしょう。)

 

 この小説は竜のグリオールに関わった人々の話です。

 

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 <あらすじ>

連作短編が4つ収録されています。

それぞれに異なる主人公が登場し、竜のグリオールと関連した物語が描かれます。

 

グリオールは数千年前に人間の魔法使いと対決し、生きてはいるものの身動きできない状態になってしまいました。

地上に横たわる彼の身体の上には、いつしか植物が根を張り、森となり、付近にいくつかのまで出来てしまいます。

彼は善良でもなければ誠意のある竜でもありません。

動けないままでも悪意をまき散らし、周囲に住む人間の思考を操り、思想を攻撃的なものに変えてしまう能力がありました。

人間たちは恐怖を覚えつつも、今住んでいる場所から離れようとしません。

 

収録されている4つの話を以下に紹介します。

 

・『竜のグリオールに絵を描いた男』

グリオールの悪意に振り回されることにうんざりしていた人間たち。

そこである絵描きの男が、村の権力者たちに提案しました。

「自分が毒を混ぜた絵の具を使って、グリオールに絵を描いてみせる。

絵の具はしみ込んでいって、いずれグリオールを殺すだろう。

そのために必要な材料や道具を集めるために資金提供してくれ」と。

巨大すぎるグリオールに対処するために、長いハシゴはもちろん、櫓や塔まで建造していく大仕事になります。

絵描きはグリオールに意図を悟られないように慎重に作業を進めていきますが、いつしかグリオールの神秘さに魅入られていきます。

 

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・『鱗狩人の美しき娘』

グリオールの体内は寄生動物によって発光しているので暗くありません。

時々それが誘蛾灯のように働き、人間が迷い込んできます。

 

ある日、村の暴漢たちから逃げるために、娘がグリオールの口から体内に入り込むことになりました。

追手は撒けましたが、彼女は体内で道に迷ってしまいます。

体内の奥にはあまり話の通じない小人たちが何十人も棲息していました。

彼らは彼女が外に逃げようとすると襲いかかってきます。

仕方なく中を探検することになりますが、小人たちが常に目を光らせているので、脱出する機会が見つけられません。

 

・『始祖の石』

神秘主義の男が生贄の儀式と称して若い娘を強姦したことで、娘の父親が男を殴殺してしまいました。

裁判が始まり、一見すれば父親には情状酌量の余地がありそうです。

父親に雇われた弁護士の主人公は調査を進めていくうちに、真相はグリオールの悪意が介在した複雑な事件だったことを知り、混乱していきます。

ファンタジーとリーガルサスペンスを掛け合わせるという、摩訶不思議なアイデアです。

(斬新で独創的で、4つの話の中で一番おすすめです。)

 

・『嘘つきの館』

ある男が小さな雌の竜を追って山中(グリオールの背中)に迷い込みました。

その竜(マガリ)は人間の女に姿を変え、森で男を待っていました。

男はマガリを自分の宿へ連れ帰り、世話をします。

彼女の目的がグリオールの息子を産むことだと判明した後も、男はなぜかマガリの世話をすることに懸命になっていきます。

グリオールに操られているからなのか、自由意志なのか

男は混乱を抱えつつも、マガリに執着してしまいます。

村の住人達は彼女の正体にうっすら気付き始め、男を村八分にし始めました。

 

 <まとめ>

4話とも二転三転どころか五転くらいする、ひねりの効いたストーリーです。

あとがきからも分かるように著者は結構な変わり者の天邪鬼で、いずれの話も絵に描いたようなハッピーエンドには絶対に持っていきません。

アイデアにキレのある、ダークファンタジーが好きな方におすすめの小説です。

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