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【マンガ】『ここは今から倫理です。』3巻―主義は幸福になるためにある

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紙の本も読みなよ / A-key-Hit

『ここは今から倫理です。』雨瀬シオリ / 集英社

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⇧2019年4月19日発売。

 

<高校で習う「倫理」>

高校で「倫理」の授業を受けたことがありますか?

僕の通う学校には授業自体が無かったですし、教科書ももらったのかどうか記憶にありません。

だから僕には「倫理」科目に関する知識が一切ありません。

「そもそも倫理って学校で学ぶものなの?」という偏見すらあります。

それは日常生活で発揮する「倫理観」とイコールで考えてしまっているからです。

つまり「良心」というニュアンスでしかとらえていないのです。

これは間違いです。もっと広い意味があります。

 

「倫理」はセンター試験には受験科目としてちゃんとあります。

ということは、体系だった知識としてまとめられているということです。

高校の「倫理」という科目では一体何が教えられているのでしょうか。

道徳」の授業は小学校にありましたが、それとはまた違うようです。

 具体的には、

「自己の確立」からはじまり、

ギリシャ哲学、古代中国の思想家、宗教、

日本人の精神、日本独自の思想、仏教、儒教、

人間性、モラル、民主主義、自然観などを教わるようです。

 

 要は世界各国で古代から現代までに提唱された人生観や世界観を概観する感じでしょうか。

高校「倫理」は、一つの思想について深掘りするのではなく、広く浅く「この時代にはこういう考え方の人がいたんだよ」ということを知るための科目なのです。

哲学や思想の歴史的変遷をおおよそつかんで、大学で専門的にやりたい人はやってねということなのでしょう。

 

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<あらすじ>

高校で倫理の科目を担当している教師・高柳。

彼はいつも陰のある表情をしながら授業をしています。

倫理を教えている以上、出来るだけ倫理的な振る舞いを心がけていますが、校内は禁煙にもかかわらずこっそりタバコを吸っています。

 彼が学生時代に憧れの先生がタバコを吸っていたので、それ以来自分も吸うようになって止められなくなったのです。

 

毎回1話ずつ別の生徒がクローズアップされ、彼や彼女たちの悩みや苦しみを高柳が軽減してあげるという構成になっています。

大人から見ればささいな悩みだったり、あるいはどうしようもない問題だったりするわけですが、高柳は毎回真摯に根気強く生徒と向き合い、信頼を獲得していきます。

こんな誠実な先生に出会いたかったものです。

 

エピソードごとに、哲学や思想的テーマを絡めており、哲学者たちの名言も紹介されます。

「”我々は他人と同じようになるために、きびしい自己放棄によって、自身の3/4を棄てねばならない”とショーペンハウアーは言いましたが、貴方は決して他人と同じになろうとはしていない。棄てすぎている人よりはずっといい。」(第12話)

 

たったこれだけのセリフで、ショーペンハウアーについて調べたくなる不思議な気持ちになります。よく出来たマンガです。

 

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<主義探し>

14話では資本主義や社会主義についての話から始まります。

そして社会主義から個人主義、全体主義への解説に移っていきます。

資本主義や社会主義というのは大学の経済学で学ぶものだと思っていましたが、

どうやら有名な主義主張は、「倫理」でも習うようです。

 

 逢沢という女子生徒がいるクラスでは男女全員が仲良く振る舞い、グループチャットも全員が参加してます。

くだらないことも全員で共有していこうとする空気に逢沢はうんざりしていました。

つまり個人主義です。

とはいえクラスの集団からはみ出すことに、ためらいもありました。

 

高柳に相談してみたところ、

全体主義が暴走すればいじめへと発展することを教わります。

高柳は「いじめは起きていないんですね?」と確認した後、こう言いました。

 

「どんな主義主張でも、最後に目指されるのは”幸福”のみ。

幸福を目指さずに生きている人はこの世にいない。

どんなに理不尽なことを言う人がいても、

それがその人なりのより”幸福になる選択肢”だったのは変わらない」

 

 逢沢はこれを聞いて自分の幸福について考え、グループチャットを抜ける選択をします。

 僕はこれまで「私は〇〇主義だ」なんてわざわざ口にする人は、ただの頑固者であり他者を受け入れられない狭量な価値観の持ち主なんだろうと思っていましたが、

自分を守るため、あるいは自分が幸福になるための手段でもあることが分かりました。

主義は武器であり、防具なのです。

   

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