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【マンガ】『あれよ星屑』1-2巻―終戦直後の生活風景

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紙の本も読みなよ / A-key-Hit

『あれよ星屑』山田参助 / KADOKAWA

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⇧1巻は2014年4月発売。

2018年2月に7巻が出て完結しています。

 『このマンガがすごい!2015』では5位にランクイン。

 

<戦争直後の生活風景>

「戦争モノ」のマンガは数多くありますが、ほとんどは戦時中の戦闘シーンが描かれるものです。

戦闘シーンは派手だし迫力もあって刺激的なため、エンターテイメントの題材に選ばれやすいのは当然です。

一方で戦争直前や戦争直後の時代が描かれることは、ほとんどありません。

派手さがなくて、読者の目を引きにくいからです。

 

そもそも史実をもとに描かれた作品が発表されることは、最近では少なくなりました。

ほとんどが架空の国や時代や軍隊が舞台の「戦争モノ」です。

現在では、わざわざ史実通りに作品を描く理由が薄れてきているのでしょう。

戦争はかなり前のことなので、マンガを読む読者層にとっては史実だろうが架空だろうが同じような感覚なのかもしれません。

 

このマンガでは、エンターテイメントでは珍しく、終戦直後の生活風景が描かれています。

終戦直後は日本国民は、どういう生活をしていたのかご存知でしょうか?

史料・文献は残っているのでしょうが、実際にそれらを読もうとするのは専門家以外にいません。

マンガで描かれることで、初めて大衆に広く伝わることになります。

こういったことがマンガで読めるのは貴重です。 

 

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<あらすじ>

第二次世界大戦末期の中国で、中隊の第3分隊の班長を務めていた川島徳太郎。

多くの仲間たちが戦死しましたが、彼は生き延びて日本に帰還できました。

 

敗戦直後の東京は、空襲で焼け野原になっていました。

食べるものも少なく、住む場所も限られていて、小さい子どもでもホームレスになって道端に座り込んでいます。

川島は周辺地域を取り仕切るヤクザに顔が利くようになり、それなりのお金もあることから、雑炊屋を営業することにしました。

とはいえ、店は人に任せて、自分は居酒屋で酒を飲む毎日を送っています。 

 

 ある日、雑炊屋に無銭飲食の男が現れ、モメているという知らせが川島に届きます。

現場に駆けつけてみると、その男は川島のかつての部下の一人だった黒田門松でした。

 黒田は電車の中で居眠りしてしまい、全財産を盗まれたと言います。

川島は黒田に田舎に帰れといってまとまったお金を渡しますが、川島を慕う黒田は川島のもとへ居付いてしまいます。

 

黒田は川島の店を手伝いながら、顔見知りの売春婦たちの用心棒をして生計を立てようとします。

川島は黒田の行動に呆れながらも、完全に拒み切れないまま二人の生活は続きます。

 

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 <まとめ>

戦争に負けて街も人々もボロボロだけれど、黒田はこれからもなんとか生きていかないといけないと考えています。

しかし川島は未来に希望が見い出せず、生きる気力もなく、毎日酒を酔いつぶれるまで飲んでいます。

「多くの部下を死なせてしまったのに、なんで自分は生き延びてしまったのか」と自分を責め続けているのです。

 

よくドラマや映画で、

「死んだ者たちの分まで生きなければならない」というセリフや理想論が描かれますが、実際にはそんな気になれない者もいるのです。

戦争から帰還した兵士が、心的外傷後ストレス障害によって日常生活がまともに送れなくなるという事例は数多くあります。

川島のトラウマは2巻以降に描かれるわけですが、1巻での彼の表情や言動を読んでいるだけで、その悲惨さを予感させます。

上手いです。

 

 希望を見出せずに酒浸りになる男たち。

仕方なく米兵相手に売春して金を稼ぐ女たち。

道端に捨てられたタバコの吸い殻を拾って小銭を稼ぐ子どもたち。

よくこんな状態から復興したものです。

日本人のバイタリティはすごいですね。

 

ちなみに2019年で終戦から74年が経過したことになります。

つまり戦争体験を語れるのは、大体80歳以上ということです。

(幼い頃の記憶はないため)

あと10年もすれば、戦争体験についてほとんど誰も語れなくなる時代になります。

平和なのはいいことですが、戦争を語れる者がいなくなるというのは怖い気もします。 

 こういうマンガが絶版になることなく、読み継がれていけばいいですね。

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