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【マンガ】『アオアシ』17巻―エゴか、チームへの献身か

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紙の本も読みなよ / A-key-Hit

『アオアシ』小林有吾 / 小学館

 

⇧2019年6月28日発売。

 

<ユース選手の進路>

このマンガはユースという題材を扱ったサッカーマンガです。

 ユースとは、プロの選手を育成するための組織です。

プロのサッカー選手になるには、部活の高校サッカーで活躍して年代別の日本代表に選出されて、プロにもスカウトされるというパターンもありますが、これは中々ハードルの高いルートです。

普通の高校だと設備も整っているわけではない場合もありますし、勉強もきちんと頑張らないと留年するし、サッカーだけに集中していられないからです。

 

その点、ユースでは整備された専用グラウンドがあり、選手のための寮があり、専門のコーチやスタッフが何人もいて、サッカーだけに集中できる環境が用意されています。

つまり(入団試験をクリアして)ユースに入ることができれば、サッカーのエリート教育を受けられるということです。

 

チームメイトたちも全員レベルが高く、チームも強いので、そこでレギュラーに定着していればプロへの道も大きく開かれています。

もちろん「U-16」や「U-18」といった、年代別の日本代表選手に選ばれて国際試合を経験することも、プロとして採用されるための大きなポイントになります。

ユースに在籍していると、代表のスカウトの目に留まりやすいという利点もあります。

 

とはいえ、ユース選手の全員がプロになれるわけではありません。

高校の部活で活躍してプロになれる者はごくわずかですが、ユースからプロになれる選手も非常に限られています。

高校を卒業してプロになれなかった者は、大学でもサッカーを続け、そこからプロになる道もあります。

しかし自分の才能に見切りをつけて、家業を継いだり進学を選んだり、プロへの道を断念する者も少なくありません。

 

ユースでの実績は学歴にはなりませんし、就職のための経歴として有効なわけでもありません。

だから高校3年の卒業を待たずして自分の才能に見切りをつけ、途中で退団を決意する選手も毎年何人かはいるそうです。

厳しい世界です。

 

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<あらすじ>

 この17巻では阿久津と平(たいら)という二人の選手に焦点が当てられています。

彼らは同じ高校2年生で、ユースの寮でも同じ部屋で生活しています。

(彼らのチームでは、選手二人に対して一部屋が割り当てられています。)

しかしそれ以外は対照的な選手です。

 

 平はジュニアユースの頃からチームに在籍しており、サッカーのエリート教育をずっと

受けてきました。

それなのに気取ったりすることもなく、周囲の人間を気にかけ、環境になじめない選手には励ましたり協力的な姿勢を忘れません。

同学年からだけでなく、先輩や後輩からも慕われている選手です。

 

一方、阿久津は、高校2年の中では唯一のセレクション合格者(高校からの入団)であり、エリートのプライドは持っていません。

そのため雑草根性があり、勝利への執着心、功名心も人一倍あります。

チームではなく、自分の成功ためにサッカーをやっています。

生ぬるい助け合いだの思いやりだのを口にする者に対しては嫌悪感を隠しません。

実力は認められていますが、性格に難があって友達はいません。

 

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二人ともAチーム(一軍)に所属していましたが、平はケガのために戦線離脱したのに対し、阿久津は年齢別の日本代表選手のチーム(U-18)に初めて選出されました。

 

国際試合の代表選手として合宿に招集されたはいいものの、阿久津は補欠扱いであり、なかなか試合で使ってもらえませんでした。

試合に出場できなければ結果を残せません。

彼は「こんなはずではない」と焦りを感じ、そんな状況に怒っていました。

周囲からはチームへの献身性がない、焦り過ぎて雑なプレーになっていると指摘されますが、「代表の誇り」や「日の丸を背負って戦う重み」といったものよりも、自分のためにプレーする方を優先します。

 

ついに阿久津は監督に直談判に行き、こう言いました。

「なんで俺を使わないのか教えて下さい。仲良くチームプレーすることはできない。戦いなんだから勝つためには何でもする。自分が必要ないなら今すぐ日本に帰してくれ」

 

つまり、自分のためにサッカーをするというプレースタイルを変えることはできないと宣言したわけです。

監督は、そういう周りに関係なく強烈なエゴで道を切り拓こうとするプレイヤーを必要としていました。

今までの阿久津のエゴは中途半端であり、直談判に来て初めて、迷いなく突き抜けたエゴになったのです。

それから阿久津は試合に出場し、結果も残せました。

 

 

 一方、平は自分がケガで休んでいる間、才能ある後輩(1年生)たちが試合に出て活躍していくのを目にして、チームから退団することを決めました。

チームメイトたちは平に事情を聞きますが、「心が折れた」と説明するだけでした。

 

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<まとめ>

 ユースという環境は高校の部活とは違います。

「プロにならなければならない」という意識を前提として、全員が練習に励んでいるからです。

つまり、あくまで「個人」の問題であり、「仲間のために」何かをするという概念はありません。

 冷たいようですが、組織の存在意義が最初からそうなのだから、そこに入ったからには覚悟が必要です。

 

仲間を作るなということではありません。

同じ目標に向かって切磋琢磨していく中で、お互いの力を認め合って仲良くなることもあるでしょう。

しかし、友達作りのためにそこにいるのではないのです。

 

チームの雰囲気を良くするために、人間関係の調整役を買って出る者もいれば、

自分の研鑽のために全ての時間を使い、チームメイトとの交流も最小限に抑えようとする者もいます。

 

どちらが正しいとか間違いとかいうわけではありません。

チームのために献身的に動くのも、自分の功名心に忠実でエゴを振り回すのも、各々の性格やプレースタイルゆえのことです。

多様性があることは悪いことではありません。

要はユースでの在籍期間にどういう過ごし方をしようと、自分の目標を見失わずに向上心を持ち続けられた者だけしか、最後まで残れないということです。

それがプロになるための最低条件です。

 

なんとなく自分の限界に気付いてしまったり、自分の才能に疑いを持ってしまったり、ハングリー精神を無くしたら、もう戦っていけません。

誰もがプロを目指す環境では、そんな人間は邪魔者であり足手まといでしかないからです。

厳しいですが、皆それを覚悟した上で生活しています。

 

 プロになる前の厳しい世界を知ることができるマンガです。

 

     

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