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【小説】『線は、僕を描く』―水墨画は一発勝負!

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紙の本も読みなよ / A-key-Hit

『線は、僕を描く』砥上裕將 / 講談社

 

⇧2019年6月28日発売。

 

<作品の前情報>

第59回メフィスト賞受賞作です。

メフィスト賞受賞作は大抵がミステリーなのですが、この作品はミステリーではありません。『図書館の魔女』(第45回メフィスト賞/高田大介)のようなファンタジーでもありません。

水墨画を題材とした青春小説です。

本屋大賞を受賞した『そして、バトンは渡された』(瀬尾まいこ)や『羊と鋼の森』(宮下奈都)と似たような空気感があります。

 

小説発売前に、6月19日から週刊少年マガジンで漫画版の連載がスタートしました。

原作は小説です。

週刊連載を1話ずつ追いかけなければいけないので、漫画版は進むのが遅いです。

一刻も早くストーリーと結末が知りたい人は小説版を買うことをおすすめします。

 ただ、著者は現役の水墨画家でもあり、漫画版は著者が実際に描いた絵も見ることができるという特典がついています。

 現代の水墨画が、山や川や竹林だけを描いているのではないことが分かります。

 

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<あらすじ>

 交通事故で両親を同時に失い、心を閉ざしてしまった主人公・青山霜介。

喪失感に襲われてなかなか立ち直れずにいた彼は、受験勉強もまともに出来なかったので、高校からエスカレーター式に大学に進学することになりました。

 

大学に通うようになり、霜介に古前(こまえ)という友人ができます。

古前に色んな場所に連れ出され、霜介は少しだけ精神状態が良くなってきました。

 

ある日霜介は、古前からアルバイトの応援に行って欲しいと依頼されます。

アルバイトの内容は水墨画の展覧会のための什器の搬入でした。

 バイトが終わると、責任者から「用意した弁当を食べていいよ」と言われました。

弁当を選んでいると、テレビでも有名な水墨画家の篠田湖山と出会います。

 

弁当を食べた後、二人は一緒に展覧会を見て回ります。

霜介は水墨画の素人でしたが、あまりに目の付け所がいいので、湖山は感心しました。

そして霜介が恐るべき観察眼と感性を持っていることを見抜きます。

二人で話し込んでいると、 湖山の孫娘の千瑛(ちあき)が現れます。

千瑛も水墨画家であり、展覧会に作品を出していました。

千瑛の作品は会場の中で一番目立っていましたが、それでも展覧会の大賞は与えられませんでした。

 

そんな千瑛に向かって、湖山は霜介を内弟子にすると宣言しました。

小さな頃からずっと水墨画を描き続けてきた千瑛は驚き、怒ります。

現在の水墨画業界でトップの知名度と実力を誇る湖山に教えを請いたい人は山ほどいるのに、頼んでもいない素人を弟子にすることに納得がいかなかったからです。

 

状況の展開についていけない霜介は、困惑するばかりです。

そして来年の展覧会で霜介と千瑛のどちらが大賞を取るか勝負することが、湖山と千瑛との間で勝手に決められました。

 

 霜介は、流されるまま湖山の家に水墨画を習いに行きます。

しかし彼はいつしか水墨画にハマり、みるみる内に上達していきました。

そして絵と向き合う中で、彼の凍り付いた心も次第に生命力を取り戻していきます。

 

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<まとめ>

著者が現役の水墨画家なので、水墨画について読者が何も知らなくても、基本的なことから本質的なことまで丁寧に解説してくれています。

例えば水墨画には「塗る」という行為はなく、すべて線を引くことで構成されているという視点は、言われなければ気付けません。

 

また、デジタルの絵は何度でも修正できますし、油絵はいくらでも上から色を塗り直せますし、水彩画も基本的には塗り重ねて描かれるのに対し、水墨画は一発勝負だという点にも驚かされます。

線を引いた直後から墨が水でにじんでボヤケていくので、修正できないのです。

どうにじむかまで計算して描いているそうです。 

 

ノロノロ描いていると紙のその部分に墨が溜まってしまうので、すばやく筆を動かす必要もあります。

他のジャンルの絵と比べると、瞬間的な集中力と身体性が必要なのです。

同じ絵なのに水彩画や油絵とは全く勝手が違って、非常に面白そうです。

 

 

水墨画は現状、指導者も少なく学ぶ教室も日本にほとんど存在していません。

廃れゆく文化だと本の中で言及されています 。

寂しいですね。

たしかに、小学校の習字の時間でしか大抵の人は墨で何かを描く機会がありません。

この小説を読むと、無性に絵が描きたくなります。

 

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