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【マンガ】『orange』全5巻―最高に語りの上手いSFラブストーリー

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紙の本も読みなよ / A-key-Hit

『orange』高野苺 / 双葉社

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⇧一応、全5巻で完結していますが、別のキャラクター視点からのエピソードを含めた6巻も発売されています。

 最初は少女漫画誌「別冊マーガレット」で連載されていましたが休載になり、途中から双葉社が刊行する「月刊アクション」に移籍して連載が再開されました。

少女漫画ですが、大人が読んでも楽しめるほどストーリーがよく練られています。

 

 

<話のテンポについて>

漫画というメディアは、他のジャンルの映像作品(アニメ、映画、ドラマ等)と比較すると受け手(読者)に話のテンポ(展開の速度)を委ねています。

アニメも映画もドラマも、テンポは演者やナレーションの話す速度に依存しており、受け手が調節できる余地はありません。

一方、漫画は読者によって文字を読むスピードが違うので、話のテンポがある程度調節できます。

しかし読者自身が読むスピードを調節できるからといって、必ずしも心地いいリズムで読めるということにはなりません。

著者もコマ割りや描写方法によって、読者が読むスピードをコントロールできるからです。(※著者の技術が稚拙だと、どういうスピードで読もうが心地よくない)

 

著者の描き方によって、読み味はかなり変わってきます。

たとえばバトル漫画は高速で読んでも意味は分かるし面白いですが、

『デスノート』を高速で読んでも面白さは理解できないでしょう。

 

もちろん人によって心地いいテンポは違うものですが、上手い作家さんはどんな読者が読んでも心地いいリズムで物語を展開させています。

この漫画がまさにそうです。

多くの漫画は設定やキャラクターの説明のために最初は若干リズムが悪くなりがちですが、この漫画は違います。

1ページ目から引き付けられます。

「語りの技術」が一流です。

 

この漫画はSFラブストーリーであり設定自体も面白いのですが、

読者に提示する「謎」の量と順番が見事なのです。

一流のミステリーは特にそうですが、一気に大量の謎を読者に提示するのではなく、徐々に分からないことを増やしていきつつ、少しずつ謎も解明され、それによって新しい謎が生まれるというように、読者の興味を引っ張りながら冷めてしまわないようなリズムの工夫がなされています。

一気に大量の謎を提示すると読者は面倒くさくなって離れてしまうし、謎がショボくて少量だとつまらなくて離れてしまうからです。

「謎」の量と質と提示の速度と順番のバランスが大事なのです。

 

この漫画はラブストーリーをやりながらも、SFミステリーの視点からも読者を飽きさせない構造になっています。

 

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<あらすじ>

 高校2年生になった春。

主人公・高宮菜穂は10年後の自分から手紙を受け取りました。

つまり未来からの手紙です。

初めはイタズラかと思って信じていなかった彼女は、4月の始業式で人生初の寝坊をしてしまいます。

そしてそれがすでにその手紙に書かれていることを、実際に寝坊してから気付いて驚きます。なぜ知っているのかと。

 その後、転校生・成瀬翔がやってくることも見事的中します。

 

 菜穂には仲良し5人組の友達がいて、下校するときに一緒に帰ろうと翔も誘いました。

その後のやりとりも手紙には書いてあり、菜穂は帰宅後に手紙を確認し、すべて的中していることに再度驚きます。

そのことで、手紙が未来から届いたという信憑性がグッと上がりました。

 

手紙には10年後の菜穂が後悔していることが書かれていました。

未来の菜穂は、高校生の自分には後悔してほしくないので、「〇月〇日に、こういう展開になるからこういう行動を取れ」という行動指針を示してあったのです。

菜穂は怖がりながらも後悔しない選択をしていきます。

 

何より一番大きな後悔は、防げるはずの事故で翔が17歳で死んでしまったことです。

徐々に翔のことを好きになっていく菜穂は、その事故を阻止するために、積極的に未来を変えていくように行動し始めます。

(※手紙の最大の目的も翔の死を防ぐこと)

 

果たして菜穂は翔を救えるのでしょうか。

 

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<まとめ>

 初めは菜穂と翔と手紙の関係性だけで物語は進みますが、途中からは翔の死を阻止するために仲良し5人組が協力して奮闘するようになります。

王道青春ラブストーリーでもあり、10年後の「翔を救えなかった未来」のシーンが挟まれることで、切ないタイムパラドックスの物語にもなっています。

 

この未来と現在のシーンの切り替えや、菜穂の心情描写がまあ見事です。

手紙の内容も一気に見せることはせず、徐々に手紙を確認していく菜穂の視点で読者も知っていくので、共感もできるし緊迫感もあります。

上手いです。

 

結末には賛否両論あるようですが、そこまで読者を引っ張っていく手腕のすごさは誰もが納得するでしょう。 

 

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