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【ビジネス】『虚妄のAI神話』―シンギュラリティは来ない!

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紙の本も読みなよ / A-key-Hit

『虚妄のAI神話:シンギュラリティを葬り去る』ジャン=ガブリエル・ガナシア / 訳:伊藤直子ほか / 早川書房

⇧2019年7月18日に文庫版が発売されました。

2017年に発売された四六判『そろそろ、人工知能の真実を話そう』が改題された本です。

 

 ⇩これです。文庫版の方が500円ほど安いです。

 

 

<シンギュラリティはやって来るのか>

2010年代後半から、AI(人工知能)の進歩が話題になることが多くなりました。

現在のAIがさらに進化して、人間の知性を超えるシンギュラリティ・ポイント(技術的特異点)に到達するのは、2045年あたりだと言う学者もいます。

もはや世間には、「人間がいずれAIに支配されてしまう未来は不可避なのだ」という通説が浸透しつつあります。

 

著者はこの本で、その通説に待ったをかけています。

本当はそんな未来はやって来ないぞと。

 シンギュラリティなんて科学的根拠に乏しいぞと。

 そういう世界はSF的な創作に過ぎないぞと。

 

 その理由を解説すると同時に、なぜGAFAといった有名なIT企業たちが、こぞってそういう未来を提唱しているのかも説明しています。

 

(※GAFA=Google、Amazon、Facebook、Appleの4つの主要IT企業の頭文字を取って総称する呼称。)

 

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<ムーアの法則の危うさ>

「ムーアの法則」をご存じでしょうか。

 どのような集積回路でも、トランジスタ数は18~24ヶ月ごとに安定して2倍になるという法則です。

それはつまり、同様のペースでコンピュータの性能、処理速度、記憶容量が2倍になるということであり、同じペースでコストは半分になっていくということです。

この規則的なペースは今のところ継続中です。

シンギュラリティは、このムーアの法則が永久に続くことが前提に考えられた仮説です。

 

 では、果たして本当にずっと続く法則なのでしょうか。

それは誰も証明できません。

そもそもムーアの法則とは経験則を公式化したものであって、科学的に立証されたものではありません。

つまり状況観察以外の根拠は何もないのです。

昨日まで当たり前だったことは、明日も当たり前のままだと信じることと同じです。

本気でそれを信じているなら、やや危険な考えだといえます。

 

 

<シリコン障壁>

現在では、物理的な制約も厳しくなって来ています。

プロセッサはシリコンと半導体を用いて製造されます。

半導体素子には、機能を果たすために数百個のシリコン原子が組み込まれています。

よって、どんなに小型化しても10ナノメートルを下回ることは出来ないだろうと著者は説明しています。

これは、シリコン障壁と呼ばれています。

ちなみにインテルは、2016年にプロセッサの小型化の開発を抑制していくと発表しています。つまりムーアの法則からはずれるということです。

 

 

他にも、シンギュラリティがやって来ない理由がいくつも述べられています。

たとえば、

・コンピュータの演算能力が高くなっても、知能を再現する能力には直接の関連性がないこと

・機械学習の手法は、既知のデータから経験的法則を求めることは得意だが、新たな概念を創造するまでには至っていないこと

などです。

 

結論としては、コンピュータが人間の力を借りずに際限なく進化し続け、ついには暴走し、自律し、人類を支配する未来はやって来ないということです。

SFが好きな人(自分含む)からすると、けっこうショックなのではないでしょうか。

 

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<GAFAの野望>

科学が進歩した果てに、人類が機械に支配されてしまう未来像。

 シンギュラリティの到来とはつまり、カタストロフィ(大きな破滅・崩壊)の物語です。

架空の創作であるSFではありふれた世界観ですが、現実のIT企業(GAFA)もそれを積極的に提唱しています。

 

 人が機械に支配されるということは、IT企業が自らが創り出した機械に負けを認めるということです。

そんな後ろ向きなビジョンを、なぜGAFAは積極的に示そうとしているのでしょうか。

自社のネガティブキャンペーンになりかねないのに。

 

著者は3つの理由を述べています。

傲慢と、不安と、宣伝です。

つまり、

自分達が世界を先導しているという思い上がりが、自社が開発に関わったAIが世界をさらに変えることを信じさせているということです。

同時にテクノロジーの進歩がコントロールできなくなり、人間が自律を失うのではないかという危うさも感じているのです。

さらに、今後もテクノロジーが際限なく支配力を増し続けていくこと、テクノロジーこそが(自社こそが)未来への鍵を握っていることを大衆に訴えているのです。

 

「シンギュラリティはもはや不可避の未来だから、人々に先立って変化を予見する能力がある我々(GAFA)に付いて来た方がいいよ」

ということです。

 

過激な未来予測(=シンギュラリティの到来)をして人々を不安にさせ、

自分達(GAFA)への求心力を高めようという戦略だったわけです。

怖いですね~。

 

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