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【マンガ】『ひゃくえむ』4巻―応援を安心に使ってはならない

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紙の本も読みなよ / A-key-Hit

『ひゃくえむ。』魚豊 / 講談社

⇧2019年9月9日発売。

 

タイトルの「ひゃくえむ」とは「100M」。

つまり「陸上競技の100M走」のことです。

このマンガは「100M走」を題材とした作品です。

 

 

<個人競技に仲間は必要か>

 スポーツには個人競技と団体競技があります。

前者は個人の技量が全てですが、後者はチームの連携の方が重要です。

 

では個人競技の選手に仲間は必要ないのでしょうか。

 

普段の練習においては仲間は必要です。

毎日一人で練習していても、果たして自分が成長しているのか分からないからです。

仲間と励まし合ったり競い合ったりすることで、自分の成長度合いも確認できます。

たわいない日常会話に参加することも、集団に所属しているという安心感を与えてくれます。

 

とはいえ競技の本番になれば、結局は自分との闘いです。

「誰かのために走る」とか、「仲間のために勝利を目指す」というのは、個人の試合においては弱さにつながりかねません。

「たとえ負けたとしても、自分には応援してくれる仲間がいる」という考えが頭をよぎったとき、油断が生じるからです。

応援や仲間を安心材料に使うと、肝心の場面で甘えや言い訳として機能し、最後のふんばりが効かなくなります。

 

しかし学生時代は特に、孤立することを恐れ仲間を求めてしまうものです。

仲間外れにされながら1位を取るか、仲間に恵まれながらそこそこの成績を残すかという選択を迫られれば、多くの人は後者を選びます。

まだ将来の進路も全然確定していない時期に、勝負の世界に身を投じる覚悟を持つのは簡単ことではありません。

 

この漫画では、孤立と仲間の間を揺れ動きながら、「たった100m走ること」に人生を賭ける少年たちの姿が描かれます。

 

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<あらすじ>

小学六年生のトガシは生まれつき足が速く100M走では負けたことがありません。

学校の体育はもちろん、大会に出ても優勝しかしていません。

「速く走れる」ということが彼の唯一の特技でしたが、それでクラスの皆からは一目置かれる存在となり、まったく問題ない学校生活を送れていました。

 

ある日、小宮という少年がトガシのクラスに転校してきました。 

小宮はオドオドしていたので、初日からイジメのターゲットになってしまいます。

トガシは、「100mだけ誰よりも速ければ、大抵の問題は全部解決する」のだと持論を語り、小宮に走り方を教え続けました。

小宮はそれからメキメキと実力をつけていきます。

 

ある日、自身を付けた小宮はトガシに真剣勝負を持ちかけます。

公式戦でもなく、ただの河原での勝負です。

そこでトガシは生まれて初めて全力で走ることになりました。

同時に負けるかもしれない恐怖をリアルに感じました。

そしてもし負けてしまったら、自分の人生が変わってしまうという不安に襲われました。

 

結局、勝負はトガシの勝ちで終わり、小宮はまた転校していきました。

しかし彼はその日から、アイデンティティを守るため、苦しみながら陸上競技を続けることになります。

 

中学に入ってもトガシは3年間全国大会で優勝し続けました。

しかし才能が劣化してきていることを明確に自覚します。

 成長はパタリと止まり、才能の遺産で食いつないでいる状態です。

周りとの差もなくなり、いつか誰かに追い抜かれることに怯えながら毎日練習に励んでいました。

 

 トガシは、学生生活の中で自分が評価されて友達もできたのは、すべて陸上での実績のおかげだと思っています。

陸上で負けることは、友人も評価も失うことだと。

彼は「孤立」を一番恐れていたのです。

 

高校に入ったトガシは、アメフト部と敵対した結果、陸上部で仲間ができます。

 彼には安心感が生まれ、調子を崩していた陸上の成績も戻ってきました。

 そしてインターハイ(全国大会)にまで駒を進めました。

その会場でトガシは、なんとあの小宮と再会します。

 

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<勝負の姿勢>

 小宮はトガシと会っていない3年間で、圧倒的に速くなっていました。

北九州大会では、大会記録と並んだほどです。

 

陸上の名門高校に入った小宮は、その実力を示していく内に部長からは脅威とみなされます。

抜かされることを恐れた部長は、小宮を部から孤立させるために悪評を流します。

最初は友達もできた小宮でしたが、次第に味方はいなくなりました。

地区大会決勝戦直前には、靴をズタズタにされるという直接的な嫌がらせまで受けます。

 

ショックを受ける小宮でしたが、すぐに思い直します。

「イジメられてたら辞めるのか?

褒められるために走るのか?

誰かに頼らないと、認めてもらわないと、支えてもらわないと歩けないのか? 」

そんな生き方が望みか?

偉大な記録を!

僕にしか味わえないその感覚を!

僕にしか行けないその世界を目指していたはずだろ?!」

 

小宮もまた、トガシと同じく仲間ができたことで、孤立を恐れるようになっていたのです。

ところが徹底的な疎外を受けたことで、彼はすっかり忘れていた勝負の姿勢を思い出しました。

 

才能に衰えを自覚しつつも無敗を続けるトガシと、

心を閉ざして孤高の道を歩こうとする小宮。

インターハイの決勝戦で、ついに二人は再戦のときを迎えます。

 

仲間を得て安定感が増したトガシか、

仲間を切り捨てて心の枷を外した小宮か。

果たして勝つのはどちらでしょうか。

 

最終巻の5巻は10月9日発売予定。

 

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